アグニの神

 芥川龍之介の『アグニの神』には、あるアメリカ人紳士が、占いを業とするインド人の婆さんをたずねるくだりがある。

彼が婆さんに聞くのは、「日米の開戦はいつか」ということだ。


『アグニの神』の発表は1921年だし、芥川は日米開戦のずっと前、1927年に命を絶っている。


したがってこれは現実にそれがないかもしれない前提で書かれているのだ。


しかし、それが突飛には思えないほど、庶民には予測できたことだったのだ。

そのことにちょっと驚いた。


すくなくとも今の日本人には、日米開戦の未来を予測するのは難しい。もっと別の国にした方が、幾分リアリティがあるだろう。


日米は『アグニの神』の年後、1941年の年末に開戦する。


コメント

このブログの人気の投稿

新解釈三国志

バレるってのは貧乏だってことさ

禁煙