大雁塔から渭水が見える

 井上靖の『敦煌』は「大雁塔から渭水が見える」という描写ではじまっているそうだ。


大雁塔は長安(西安)最大のモニュメントであり、玄奘三蔵(三蔵法師)から種々の経典を持ち帰ったのちに建てられた経典翻訳の拠点・慈恩寺の中心にある。いわば長安の中心である。唐時代の長安はシルクロードを通して砂漠の民が、日本からは遣唐使が行っていた。大雁塔とは当時の世界の中心に建てられた塔である。


そんな大雁塔から渭水が見えるとはみごとな書き出しだが、当時の井上靖さんは敦煌はむろんのこと長安にも行ったことなかったという。

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